時は遡ること鎌倉時代、手信霧隱城の城主を務める侍、世洋一郎は、膨大な力をその身に宿していた。 彼は「天狗仙人」という名の人の世に流れ着いた黒色の羽根を携え、そしてそれは彼が持つ「黑羽能量」という力に隠された真実の鍵でもある。 そして「黑羽能量」は「菓藏魔法盒」という箱によって消費することができ、世洋武士がその箱の両端を持つだけで力がすぐに解放され、温度もたちまち上昇する。 かくして、「黑羽能量」はこの上なき美味とされる魔法の菓子、「黒羽焼」に変化する。 「黑羽焼」とは純粋なエネルギーの塊ともいえるようなものであり、物質を変化させる性質を強化する点ではこの上ない触媒となる。 城中に身を隠す「霧隱忍者」はすでに「黑羽燒」に目をつけており、もしも「黑羽燒」を奪い取ることが可能であると知れば、彼はそれを然るべき時に食すことで自身の変化の力を即座に強化して「霧隱幻術」の発動回数を増やすこととなるだろう。 手信霧隱城の主、世洋一郎は、常に「菓藏魔法盒」内における「黑羽燒」の生産速度に気を配らなければならない。 なぜなら、その箱内で作られる「黑羽燒」が焼きあがる直後の香りが漂う時間こそが「黑羽燒」の食べごろであり、「霧隱忍者」はそれを絶好のチャンスと捉えているからである。 「霧隱忍者」は、果たして城のどこに潜んでいるのだろうか?今こそ我々が焼きあがる時の香りで奴らを引き寄せて「霧隱忍者」の居場所を探り、城主の世洋一郎に彼の家に代々伝えられている秘密を守ることに助力しようではないか!